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抜歯すべき歯の状態とその歯を放置することで起こる問題とは?

投稿日:2022年10月17日

カテゴリ:スタッフブログ

抜歯すべき歯の状態とその歯を放置することで起こる問題について

抜歯すべき歯

人生100年と言われる時代において、健康を維持するためにはできるだけ多くの天然歯を保存することが重要です。そのため、歯科医師は様々な方法で抜歯の回避に努めております。しかし、周囲の歯やお口の健康状態に悪影響を及ぼす可能性のある歯は、やむをえず抜歯となる場合もあります。

今回のブログでは、抜歯するべき歯の状態とそれらの歯を放置することで起こる問題についてお話したいと思います。

抜歯をおすすめする状態について

下記の状態の歯については、抜歯をおすすめいたします。

重度の歯周病

重度の歯周病は炎症によって歯茎や歯を支える骨が溶かされています。歯がグラグラと大きく動揺し、改善が難しい場合には抜歯をおすすめします。

歯根が破折している(歯根破折)

根管治療などで神経を取り除いた歯や神経が死んでしまった歯については、栄養が歯に供給されないため、歯質が脆くなってしまいます。そのため、歯ぎしりや食いしばりなどの強い咬合力によって歯の根の部分にひびが入ったり、折れたりする「歯根破折」になる可能性があります。歯根破折になった場合、改善が難しいケースについては抜歯となります。

重度のむし歯

むし歯が重症化して歯茎よりも上に健康な歯がない場合は、かぶせ物が安定せず、良い状態を維持できないため、抜歯となる場合があります。また、顎骨にまで感染が拡がる場合もあるため、できるだけ早めの抜歯をおすすめします。

改善が難しい根尖病巣(歯根の病気)

根尖病巣は歯根の先端部分が細菌に感染し、膿が溜まってしまう症状です。根管治療で改善が難しい場合は抜歯によって症状を改善します。症状がさらに悪化すると、さらに歯周組織が破壊されるため、できるだけ早めに抜歯をおすすめします。

抜歯するべき歯を放置することで起こる問題とは?

抜歯が必要な歯を無理に残そうとしたり、放置したりした場合は、下記のような問題が起こる可能性が高くなります。

歯周組織が破壊される

重度にまで進行したむし歯や歯周病、歯根破折を放置していると、歯茎や顎骨などの歯周組織が吸収されていきます。骨の厚みや量が減ってしまうと、インプラント治療や入れ歯治療などの歯の機能を回復させる治療に支障をきたす可能性があります。

周囲の歯・口腔内環境の悪化

抜歯が必要な重度のむし歯や歯周病を抜かずに放置していると、炎症によって周囲の歯茎が破壊されたり、口腔内環境が悪化したりする可能性があります。

全身疾患を引き起こす可能性がある

歯周菌が血中に入り込んで全身に巡ったり、肺などに侵入した場合は心筋梗塞や脳梗塞をはじめ、誤嚥性肺炎や糖尿病、妊婦の方は早産や低体重出産などを引き起こす可能性が高くなります。

天然歯の保存が第一優先ではありますが、抜歯すべき歯を無理に残そうとした場合は上記のような様々な問題を引き起こす可能性があります。できるだけ抜歯を回避できるよう、日頃から予防に取り組み、早期発見・早期治療に努めましょう。

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